観戦レポート
好天に恵まれた西宮スタジアム。13,000名の観衆の大半は関西オールスターの応援という完全なアウェー状況の中、試合は関東オールスターのキックオフリターンで始まった。
第1Q、#21井本(日体4年;昨年度優秀WR)のリターンの後の第1シリーズで先発QBを任されたのは#9佐藤(専修4年)。RB#31千葉(日体3年)のドロープレーで第1ダウンを更新するものの、緊張からかパスターゲットが定まらず、パントとなった。続く守備では関西オールスターの最初のプレーでのDE#8門元(東大4年;昨年度優秀DL)のQBサックを始めとし、DE#97小林(法政4年)が逆サイドのランプレーをロスタックルするなど、好プレーを連発、チームを盛り上げた。その後の関東オールスター攻撃は#6波木(早大2年)、#17中村(日体3年)を合わせた3QBが交代で指揮することになったが、ラン、パスとも関西の強固な守備の前に攻めあぐねた。一方守備陣は、LB#28飛内(東大4年)のQBサック、CB#29宮崎(専修2年)のパスカバーなど健闘した。
#21井本泰嗣選手(日本体育大学) |
第2Q開始直後、自陣深くまで攻め込まれたところで、相手ファンブルから攻撃権を奪取。続く攻撃ではRB#11曽根(筑波4年)にボールを集めつつ前進。圧巻は#6波木とTE#25大矢(日大4年)が急造ながらもホットラインを形成、ミドルパスを4度ヒットさせ、全て第1ダウンを更新、敵陣18ヤード地点まで攻め込んだ。ここでK#1竹島(日大3年;昨年度優秀K/P)のFGトライに入り、反撃ののろしを上げるところ、痛恨のスナップミスで得点機を逸した。守備はDL陣が積極的な動きで#28飛内のこの日2度目のQBサックに続き、DE#46新堀(早大4年)もQBサックを決めて関西オールスターの大型OLに対抗したが、前半終了間際、ショートパスでダウンを更新され、最後はRB#2三井(関西学院大)の21ヤードランで先制を許した。
後半第3Qは最初の関西攻撃をSF#10大川(帝京3年)のパスカットなどで早々に断ち切った。流れをつかみたい関東オールスターだが、攻撃はあせりからかパスをインターセプトされるなど依然決め手を欠いた。厳しいフィールドポジションが続いたが、LB#44廣田(専修3年)、#4平石(東海4年)ら守備陣が辛抱し続け、相手のFG失敗にも助けられ1TD差を保った。
第4Qは一方的な関西ペース。スタミナが切れかけた関東オールスターはパントカバーで2度のロングリターンを許し、1度はタッチダウンまで持っていかれた。攻守とも敗戦が決定的になってしまった最終シリーズで関東オールスターは#6波木が奮起、TE#34黛(東大4年)へのパスや自らのスクランブルなどで、敵陣まで攻め込んだが、最後はエンドゾーンへのパスをレシーバーがはじき、一矢報いることはできなかった。
試合後の個人表彰では、17回投8回成功で109ヤードを獲得したQB#6波木健太郎選手(早稲田大学2年)に敢闘選手賞が贈られた。
#6波木健太郎選手(早稲田大学) |
試合後の平野恭雄監督 |
第47回西宮ボウル関東大学オールスター |