第2回 TOKYO BOWL 戦評 2015年12月6日(日)@富士通スタジアム川崎 |
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白熱の好試合17-17 日大と関学 あでやかな彩の赤と関西の雄ブルーKGとの魅力あふれる対決となった、晴天無風の第2回TOKYO BOWL(トウキョウ ボウル)。 試合会場となった富士通スタジアム川崎(神奈川県川崎市)は早くから満席状態にあった。 とくに日大側ホームスタンドは通路で立ち見まで出て、また、関学のスタンドも伝統の青で埋め尽くされた。それだけアメフトファン注目のゲームだった。 この試合は1Q15分で行なわれるため、どちらもスタミナ配分と、流れと読みが重要となるとみられていた。 1Qに日大はロングキッカーK11有輪(4年)の35ヤードFGが成功、3-0と先制。 関学は相手反則のチャンスにQB6伊豆(3年)からエースRB40橋本(3年)にハンドオフして、低い走りから突進、2Q残り31秒から駆け抜けてTDを上げて7-3。 日大-関学は文字通りのシーソーゲームとなった。 15分クオーターは時間がゆったりと進み赤も青も試合運びに妙がみられる。 後半には、関学がQB伊豆から左右WRにパスがヒット、さらに右QBロールランで前進、RB33野々垣(3年)へのショベルパス、そこからランTDにより14-3とリード。 関学DBはコンビネーションが良く、日大WRを徹底マーク。とくにDB10田中(4年)がきついマンマークで日大エースWR25西村(4年)の走路をふさいだ。 一方の日大守備は低いタックルでしのぎ、LB47趙(3年)とLB44岩本(4年)らが躍動をみせた。その一進一退の攻防は4Qに動いた。 「昨年、甲子園で負けてから打倒関学の1年でした。やる気をさらに上げて目標達成に向け練習を重ね、最後まで勝ちにこだわりすべてを出し切りました」(日大DB1井上主将) QB10西澤(4年)がフェイクからのキープで持ち込みTDとして14-9。そして、関学FGを挟み、残り2分から怒涛のパッシングをみせて最後はWR42吉野(1年)へ11ヤードのTDパス。しかもTFPでは2ポイントコンバージョンを狙い、RB34高口(4年)へフェイクパスをヒットさせて17-17の同点に持ち込んだ。 「結果が得られず、ふがいなかった。この2週間、毎日、突き詰めて、けれども、もっとハードな取り組みをしていればよかったように思う」(関学大OL55橋本主将) この手に汗握る大接戦は、満員のスタジアムで大きな拍手となり、それは日大、関学の両チーム選手たちの健闘をおおいに称えていた。 「団結力のある関学ということが、下級生3、2、1年がよくわかったと思う。そこでどのようにすれば勝つことができるのか、良き経験になったはずだ」(日大・内田監督) 「勝ち切れなかったのが心残りだ。我々はまだ発展途上にあった。ここまで4年生らしく、しめようと4年全員が懸命に取り組んだ。これは先につながる」(関学大・鳥内監督) 関東学生アメリカンフットボール連盟広報委員長 岩瀬孝文 |